ふくい総合法律事務所 所長ブログ

このブログは、福井県福井市にある法律事務所の所長弁護士である小前田が日々の業務や勉強の中で得た知識や経験をシェアするためのものです。

法律事務所は交通事故分野以外の分野の開拓が急務だと思っています

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交通事故が減っているというニュースです。

 

コロナの影響もあると思いますが、記事にもあるとおり、車の安全装備の向上や、衝突軽減ブレーキ予防安全技術が進化のため、交通事故が減っていくという流れは今後も続いていくと思います。この流れはコロナが収束しても変わらないと思っています。

悲惨な交通事故が減っているというのは、誰にとっても、とても喜ばしいことです。

 

反面、私たち弁護士や、保険会社、車の整備工場等、交通事故に関わる仕事をしている人間にとっては、仕事が減っていくという面もあります。

 

 

弁護士業界でいうと、私が弁護士になった頃は過払い金の事件がまだ残っていましたが今ではほとんど受任することがなくなったのと同じように、交通事故の案件自体も今後さらに減っていくということは確実な未来かと思います。

 

保険会社側でやるか、被害者側でやるかに関わらず、経営を交通事故分野に頼っている法律事務所は多いので、交通事故が減っていくというのは、弁護士業界全体の経営にも間違いなく大きな影響を与えると思います。

 

取り急ぎ、経営者弁護士として考えなければならないのは、交通事故の分野で経営をして売上を上げながら、何か新たな経営の柱となるような分野を開拓していくことが必要ということです。

 

正直、当事務所においても、昨年(2020年度)は、一昨年(2019年度)と比べても取り扱う交通事故の案件は減りました。この流れは、今年(2021年度)も続くことを想定しておこないといけないと思っています。

 

今後、交通事故の案件がまったく受任できなくなるという未来が来るのは、何年後かわかりません。

ただし、私はいつも自分に言い聞かせているのは、「経営者は常に最悪のことを想定しておかなくてはならない」ということです。

そのため、最悪の想定として、早ければ2~3年後には交通事故の案件がまったく受任できなることも想定して、事務所経営をしていく必要があると考えています。

そう考えると時間はなく、経営を交通事故に頼っている法律事務所の経営者弁護士は急務として、交通事故分野以外の開拓をしていかないといけないと思っています。

 

交通事故が減っていくことはだいぶ前から分かっていた未来ですから、当事務所では、何年も離婚・男女トラブルの開拓にも力を入れてきていて、昨年(2020年度)くらいからは、一定の成果を出せるようになってきたと思っています。

 

ただし、今年のコロナで交通事故の減少がさらに加速した感じはします。

そんなこともあって、今年(2021年度)は、新しい分野として、相続分野の開拓に集中していきたいと考えています。

 

そんなわけで、今日は、経営を交通事故に頼っている法律事務所は交通事故分野以外の開拓が急務ではないかという話を書かせていただきました。

 

法律事務所経営は、常に新しい分野の開拓をしていかないといけないという面もあって、ある意味、常に新しい波に乗り続けないといけないサーフィンみたいなところはあるなと感じています。