今日は、「法律事務所経営では売上よりも利益が大事」という話を書きます。当たり前すぎる話ですが、自分に対する戒めも込めてということになります。
法律事務所の経営においては、基本的には何かを仕入れて、売るということはないので、
・売上=粗利
が成り立ちます。
そのため、安易に売上をあげることだけを考え、売上さえ上がっていれば経費について気にしないということになってしまうことがあります。少なくとも、4・5年前の僕はそうでした。
ここで、気をつけないといけないのは経営は
・売上-経費=利益
でなりたっているということです。
この利益を残すということが事務所経営においては重要になります。
利益が残らなければ事務所を維持することもできず、地域の人に安定したリーガルサービスを提供することができなくなります。また利益を溜めて内部留保しておかないと、将来今回のコロナのような危機が発生したときに対処できなくなってしまう。なによりも働いているメンバーが事務所経営に不安を感じると思います。
そして、
・売上-経費=利益
とすると、
利益を上げる方法は
①売上を上げる
②経費を下げる
の2つがあるということになり、経営者はこの2つの施策を実施していかないといけないということになります。
特に、今の事務所は、自分が個人事業主として始めた事務所ということもあり、昔は経費に対する考え方が甘かったという反省があります。あまり、②経費を下げるという施策を昔はとっていなかった自覚があります。
個人事業主だと、税務申告上も、経費とかを使って残ったお金が自分のお金ということになります。そのため、経費を大きく使っても、自分の取り分が減るだけだし、節税になるということで、けっこう使ってしまっていました。
事務所を法人化した後、自分の役員報酬も経費になり、利益を出すのが難しくなったというところから、意識が変わってきた気がします。
そのため、ここ2・3年くらいは、経費を削減するということに意識を向けています。
具体的には、固定費やさまざまな経費の見直しを定期的にしています。ただし、所属弁護士やスタッフの給料や福利厚生は下げないようにしています(むしろ増やす方向で考えています。)
また、会計の情報についても、事務所のメンバーにもオープンにしており、うちのメンバー全員にも見せるようにしています。
そのようにしていると、自分に対する戒めにもなり、無駄な経費(特に接待交際費)などは減っていっている気がします。
経費を下げていけば、売上が伸びていなくても、利益が残ります。
利益を残し内部留保となっていれば、たとえ事務所に危機が訪れても、事業を継続することができます。
そんなわけで、今日は、「法律事務所経営では売上よりも利益が大事」という話をさせていただきました。